のぞみ


格安チケット

朝、区役所で住民票他をもらい、チケット屋が開くまでスタバで過ごした。定規で測ったような七三分け会社員の流れを眺めながら、サンドイッチとカプチーノを流し込む。十一時ちょうど、店を出た。
東海地方の某都市まで新幹線のぞみ号で帰るのだが、JRの券売機で買う自由席より、格安チケットの指定席の方が安い。帰りのチケットも購入し、みどりの窓口券売機で座席指定。窓際の席は全部埋まっていたので、通路側にした。決して三人掛けの中央席だけはごめんだ。尤も、両脇に若い女性が座るならまだ許せるが、平日の午前中にそうなる可能性は皆無に等しい。
久しぶりに山の手に乗った。実際には二週間前に一度乗ったのだが、ほとんど乗り物に乗らない生活をしているので、そう錯覚する。例えどこかに移動するにしても決まってバスか地下鉄を使うので、たまに山の手に乗ると、どこか遠くへ行く様な、まるで成田エクスプレスにでも乗った気分になれる。
品川駅に新幹線が止まる様になり、かなり便利になった。が、関西の某都市へはやはり飛行機を使う。マイレージが貯まる上に、新幹線の指定席よりも安いからだ。案の定、品川駅ホームはスーツ姿のオンパレード。隣の会社員はIBMのノートパソコンを叩いていた。運良くゴルフのスイングをする者は居なかった。
流線型ののぞみが到着した。舌打ち。昼食時と重なって、車内は食い物の臭いで充満している。胃液を撒き散らしそうになるのを我慢し、駅構内コンビニで買った玉露入りお茶を飲んで紛らわせた。到着まで新堂先生の「ろくでなし」を堪能して時を過ごした。

Posted: 木 - 11月 13, 2003 at 02:31 午前          


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