六月の蛇


A SNAKE OF JUNE


塚本晋也監督の「六月の蛇」をDVDで観た。公開に合わせて、小説版も読んで準備していた作品だ。が、結局劇場で観る事はなかった。塚本作品は無条件で好きな俺だが、最近ではテツオといえば、笑い飯の哲夫を先に想像してしまう人間になってしまっていた。

今までの塚本作品を思い浮かべて小説を読んでいたので、答え合わせのような見方をしてしまったが、大体頭の中で浮かべていた映像通りの映画だった。脚本と小説どちらが先に生まれたのか、興味が湧いた。

「六月の蛇」という事で、土砂降りの高層ビル、雨に濡れるアジサイ、ぬめぬめと這うカタツムリ、吹き出す汗を描写していたが、まったく蒸し暑さを感じられなかったのは青いモノクロ画面の影響だ。逆に都会のひんやりとした冷たささえ感じた。それとは対照的な神足裕司の丸い顔が面白い効果を出していた。

Posted: 土 - 2月 28, 2004 at 02:24 午前          


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